噴

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火山、爆発。温泉、湧く。海底火山の活動からかたちをなした伊豆半島だからこそ、その地層には温泉が沸々と豊かに 流れている。源泉の数は実に2300。本州では圧倒的ナンバーワンの密集エリアだ。 だから、行き先の近くには必ずといっていいほど温泉はある。しかも、それぞれ泉質に違いがある。 海に森に、ビューも変わる。こんな豊かな温泉の楽しみ方ができる土地は、なかなか、ない。

・

1

もうもうと温泉が
湧き上がる
江戸時代の
熱海の様子。
熱海温泉沸騰之図 (東京大学総合図書館所蔵)

大きな仕事を前にしたとき、あなたは何をするだろうか?徳川家康の場合は、熱海での湯治だった。関ヶ原の戦い、江戸幕府樹立といった歴史に残る大事業の前後で、家康は熱海にいた。この地の湯をいたく気に入った家康は、配下の武将たちにもその効能を喧伝、それ以来熱海は屈指の湯治場として全国的な存在になった。当時の熱海のガイド本『豆州熱海湯治道知辺』(1695年)にも、「豆州熱海の霊泉は誰もが知っている」として、公家や大名から町人まで、全国各地から湯治客が来ている様を記している。おすすめの湯治方法は、一日複数回の入湯を21日間。すれば「どんな病気もすぐに回復する」とも書いてある。

浸

熱川温泉の噴泉塔 東伊豆町

熱川温泉の噴泉塔
東伊豆町

熱川温泉の噴泉塔 東伊豆町

熱川温泉の噴泉塔
東伊豆町

熱川温泉の噴泉塔 東伊豆町

熱川温泉の噴泉塔
東伊豆町

熱川温泉の噴泉塔 東伊豆町

熱川温泉の噴泉塔
東伊豆町

温泉街では、町の
いたるところで
モクモクとした
噴泉がみられる。
熱川温泉 東伊豆町

さて、現代。熱海を拠点にして数日を過ごす場合、伊豆半島全域が湯治場になる。しかも、各地の泉質はまるで違う。相模湾沿いの「熱海温泉」、「伊東温泉」(伊東市)、「熱川温泉」(東伊豆町)は保湿の効能が高いとされる塩化物泉。山間地域の「修善寺温泉」(伊豆市)、「伊豆長岡温泉」(伊豆の国市)は、やさしい肌触りの単純温泉。そして駿河湾沿いの「土肥温泉」(伊豆市)や「堂ヶ島温泉」(西伊豆町)は鎮静作用が期待される硫酸塩泉。さらに細かい違いもあるが、伊豆半島の多様な自然環境を楽しむように、温泉の個性を楽しむのも一興だ

・

オーシャンビューの
絶景日帰り
温泉も、
伊豆半島ならではの
楽しみ。

個性派揃いの伊豆半島の温泉の中でも、さらに変わり種の温泉がある。函南市の「畑毛温泉」は静岡県唯一の、環境省が指定する保養温泉地。その理由は、源泉30度の、いわゆる“ぬる湯”にある。アルカリ性単純温泉にじっくりと長湯しているうちに、ポカポカと芯から温まる。夏にもおすすめだ。三島市の「竹倉温泉」は、伊豆半島では珍しい赤茶色の「鉄泉」。土地の層が鉄分を多く含んでおり、肩こりによく効くという。田園風景を望むビューも、素晴らしい。ビューで言えば、オーシャンビュー浴は堪能したい。「黒岩根風呂」(東伊豆町)、「船戸の番屋」(河津町)は相模湾とほとんど一体。「沢田公園露天風呂」(西伊豆町)の、駿河湾×夕日×源泉のコラボレーションは、もはや異世界へ飛ばしてくれよう。

見

2

ボコボコ、ブクブク。
新鮮な湯が
下から湧き上がる。
生命力を感じさせる。
山の家 松崎町

温泉には鮮度がある。地中から湧出したお湯は、大気にさらされることで徐々に酸化が進む。逆に、最高の鮮度とは何か? その答えが西伊豆の松崎町「大澤温泉 野天風呂 山の家」にある。なんとこちら、浴場に源泉がブクブクと自噴している野天温泉だ。だからもちろん加水・加温なし、源泉かけ流しの鮮度100%。泉質は「化粧の湯」と言われる通り、しっとり美肌になるとされる硫酸塩温泉。温泉に囲まれた地元の人々をして「ここが一番いい」と言わしめる泉質は、全国の秘湯愛好者から支持されてきた。

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山の家 松崎町

山の家
松崎町

山の家 松崎町

山の家
松崎町

山の家 松崎町

山の家
松崎町

山の家 松崎町

山の家
松崎町

緑々しい森と清流の
中に現れる、
味わい
深いビジュアル。
山の家 松崎町

「山の家」が素晴らしいのは泉質だけではない。野趣味あふれるその入浴環境も抜群だ。松崎海水浴場からわずか車で10分。海の碧から森の緑へと色彩が変わり、鮎も生息する清流・池代川が流れている。そこにかかる小さな吊り橋の先、侘び寂びを感じるトタン屋根の一軒が「山の家」。川のせせらぎ、あるいは木々のざわめきに耳を傾け、木立のなか源泉を浴びる。熱めの湯が、身体中に沁みる。溶けていく……。

熱い湯のあとに、
休憩所で
ひとやすみ。
川のせせらぎが
気持ち良い。
山の家 松崎町

風呂上がりには、築80年以上という小屋の休憩室へ。これぞ日本人の家というような空間で、畳上にごろりとくつろぐのもいい。地元の常連さんはここでおしゃべりしていくのが通例。その会話に耳を傾けていると、周辺の気になるスポットが自然と得られることもある。江戸時代の町並みを想起させるなまこ壁に行こうか、石部の棚田で絶景を楽しもうか、はんばた市場で食材を仕入れるか……旅も温まってくる。

3

昔ながらの銭湯だが、
山田さんの
人柄や
泉質にファンが多い。
山田湯 熱海市

熱海に戻ろう。熱海の人々は、ウェルネスだ。毎日をポジティブに、自然体で過ごすことを大切にしている。そのウェルネスさを支えるのが、温泉という“場”だ。そんな熱海ローカル的日常を体感できるのが、山田湯。浴槽はひとつだけの昔ながらの共同浴場で、ラグジュアリーさや秘湯感は、正直ない。その代わり、とびっきりの豊かな時間がある。「創業は昭和20年代で、もう70年くらいになるかしら。私も毎日この湯に入っていますけどね、おかげさまで元気です」と笑うのは、女将の山田松子さん。上品でチャーミングな話しぶりや所作が、とても魅力的な女性だ。

山田湯 熱海市

山田湯
熱海市

山田湯 熱海市

山田湯
熱海市

山田湯 熱海市

山田湯
熱海市

山田湯 熱海市

山田湯
熱海市

「昔はたくさん銭湯も
あったんだ
けどね、
今はここだけ」
と松子さん。
山田湯 熱海市

この湯を愛する地元住民は数しれず。特に、朝8時から開いているとあって、一番風呂を狙ってくるお客さんも多い。もちろん源泉かけ流し。熱海温泉にしては塩度が控えめのやさしい泉質は、この空間の気持ちよさと相まって、ずうっと浸かっていたくなる。「熱海はね、歩くと発見がたくさんある街なの。熱海駅からは遠いけれど、ここまで歩いてくるうちに、きっと見えてくる土地の物語がありますよ」という松子さん。なんと、この場所ではかつて源頼朝が休憩をしていたという。敷地には、頼朝が使ったとされる桶もある。こんな歴史的な発見が無造作に街に沈殿している、熱海という街の懐の深さを知る。

丁寧かつ地道な
作業が、
独自の効能を
生んでいる。
妙樂湯 熱海市

里山の景色が広がるのどかな下多賀エリアに、知る人ぞ知る温浴施設「妙樂湯」がある。温泉もあるが、特筆すべきは酵素風呂だ。砂風呂のようなもので、砂の代わりに米ぬかと国産ヒノキ、杉のおが粉の中に埋まる。発酵した熱は約60度ほどにもなり、その中に入るとびっしりと汗が噴き出す。内部から温まるので、朝に入っても夜まで温熱効果は続くという。玄米をはじめとした健康食も提供する妙樂湯。その掲げるテーマには、こうある。ぬくもりて 安らぎて 力よみがえる—。

ATAMI

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海・山・空につらなる邸宅

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西熱海